ご挨拶


技術顧問 古川 忠康 (Tadayasu Furukawa)

古川 忠康
 自然界には私たちの想像をはるかに超えた数々の“仕組み”が施されています。自然との調和を考えながらこれらを解きほぐし、日常生活に役立てていくことは、これから目指すべき環境保全と持続型の社会にとって大変重要な意味を持つものと思われます。

 北海道環境バイオセクターでは今、ヒトデに仕組まれた潜在パワーを強く引き出し、さまざまな形で活用していこうとしています。ここに至るまでには、創業者らによる鋭い自然観察とそこから浮かび上がった“閃き”があり、先人達による数多くの知恵がそれらを後押ししてきたことでしょう。

 海の厄介ものといわれるヒトデが微生物の作用を受けながら、人間生活に役立つ製品として姿を変えていくことには大きな驚きがあります。しかし、その過程は未だ科学的に説明し尽せる状況にはなく、主要製品の「SARABA カラスくん」にしても、カラスには強く感知されながらも、人間のアタマで十分に納得できる作用メカニズムの解明には至っていません。
 世の中には、今のサイエンスでは割り切れない様々な事象がまだまだ多く残されているということでしょうか。私たちは今後、ここで得た知見を科学的に解明しつつ基盤技術を培い、多くの未利用資源を活用しながら、効果が確かで、ヒトにも自然にも安全な製品の開発に邁進していきたいと考えています。ヒトデはその重要な第一歩です。
 私自身、ここ約5年、北海道環境バイオセクターを見守り、応援してきました。今後とも、皆様方から忌憚のないご意見やご批判を頂戴しながら、この会社の視野が拡がり、思考が深まるよう支えていく所存です。どうかよろしくお願い申し上げます。
農学博士 (元協和発酵工業株式会社)